ネトゲ廃女、育毛をする

マキさんは子どもの頃から髪の毛が少ないお子さんでした。

小学校時代の昼休み、女の子どうしであつまって、おたがいに髪の毛を結びあって遊んだりするじゃないですか。

そんなときはいつも、お友だちから

「マキちゃんは髪の毛が少ないから編みやすくていいな」

「髪が細くてサラサラだね!うらやましい」

なーんつって言われていい気になっていたのはもう昔の話!

大人になった今、学長の悩みはまさに髪の毛が細く、すくないことです。

街へ出ればデジタルサイネージ広告が、電車に乗れば中づり広告が、よってたかってわたしをせめる。
爆笑問題がGACKTがオアシズ大久保さんが、口をそろえてみんな言う、「マキさん、薄毛は病気ですよ」って。

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【東京ビューティークリニック】

フフーン
なんでもかんでも「病気」って言えばこっちがビビるとでも思ってるんでしょう?
そういう風潮に、ドラクエ総合大学はだんこ!
だんこ反対なんだからねーっ

と、強気で駅の看板を無視して生きてゆこうと思っていたわたしですが、先日、そんなわたしの心を木っ端ミジンコにするできごとがありました。

友人のサオリちゃんにはっきりといわれたのです。
マキちゃんはハゲの兆候があると。

アメリカ暮らしが長かったのもあって、笑顔でずけずけとモノを言うサオリちゃんは、その日もマキさんの心を正面からのせいけん突き。

渋谷のサレオツなイタリアンで、ピッツァ・マルゲリータをがっつこうとうつむきかげんになったマキさんに、バジルのパスタを綺麗にフォークで巻き取りながら彼女は言い放った、「マキちゃんのその、左頭頂部にある大きなつむじが、遠くない未来に恐ろしい災厄をもたらすであろう……」と。

うわあん!

気づいてた

わたしだって気づいてた、わたしのおでこの左上10㎝に眠りし真災厄の王。

だけどわたしも、世告げの姫ロディアも、ただただその存在に怯えるのみで、立ち向かうことはできずにいた。

だからそんなわたしを憐れんだサオリちゃんがコレ貸してくれた。

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炭酸泉を発動して毛根の育成を促す最終兵器
プロ―ジョン炭酸ミストケアキット(株式会社MTG)

なんとおそろしい銃器のような物体がわたしのバスルームにやってきました

高級感のあるシャンパンゴールドのボディの中にはアサヒビールの炭酸ガスボンベ。

銃口にセットされたあやしい薬品の入ったビーカー、と思いきや中身はいつも使っている化粧水。

トリガーを引いたら最後、おそろしいVXガスを散布し死に至る…!みたいに見えますが、そうじゃなくて顔や頭皮やボデーにさわやかな炭酸ミストをふきかけてくれまーす。

しゅー。

そおれ、
しゅっしゅっしゅー。


資料映像(公式)

顔のおにくもリフトアップしてくれるとかナントカ。

お風呂上がりにシュワッと使うと気持ちいいなあとは思いますが、うーん、まだ使い始めたばかりなので、効果のほどはよくわかりません。

”プロ―ジョン”炭酸ミストケアキット、おねだん29,800円(税別)。
こんなの持ってるなんてサオリちゃんの美意識はすごいなあ、って思うけど、考えてみたらわたしその倍以上の金額を5年間のドラ10生活で使っているよね、えへえへ

ちなみにこの記事を読んで
「使ってみよーかな?」って思ったかもしれない女子たちに学長’sアドヴァイス。

マキさんが借りたこのVXガス発生器は、約7年前の商品で、今はもう新しいタイプにバージョンアップされているみたいなんだ!

ぷろじょん

© MTG CO.,LTD ALL RIGHTS RESERVED.

ワアオ!
VXガス発生器のおもかげはスッカリ消えて、まさに美顔器ってかんじっすね

しかし奥さん、じつは旧タイプのほうがおトクなんですよウフフ

なぜって、新タイプは純正のガスボンベしか使えないそうで、これがまた高価なんだ!(1本1,450円)
アサヒビールなどから出てる市販ガスボンベ(1本約640円)をセットできるのは、旧タイプだけ…!

がす
まるで核弾頭の様相。
プロ―ジョン専用ガスカートリッジセット

マキさんはコストを気にすることなく、毎日頭頂部の毛穴たちにあやしい炭酸ガスふきかけたい!
だから維持費がやさしい旧式がおススメでっす

さあ、うす毛に悩むすべての廃女たちよスタンダーップ!
1000個の毛穴も、1個から。
毎朝毎晩せっせとチャージ、わたしの毛根に元気タイム。
でもそのうち飽きてやめそうな気もする

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今回はあんまり大学っぽさ出せなかったから、最後に学長から、ワンモアレッスン。

「髪の毛が少ない」「ゲームやお酒がやめられない」「SNSがやめられない」などの、むかしは病気ではなかったモノが病気として「再発見」されることを、社会学では「医療化」と呼んでいます。

そんできっと、この医療化が象徴する「なんでもかんでも病気にしちゃえ」現象の裏には、それを病気にすることによって潤う業界があったりするのかもしれないよね。

お酒やハゲや恋愛に悩む人たちの気持ちなんかそっちのけにした、いろんな利害や欲望が、ブワンブワンと不気味な音を立てて、うずまいているのかもしれないよね。
素直でおろかな消費者であるわたしたちには、それが見えないだけでさ。