みなさんこんにちは
暑さが少しやわらいできましたね
そんな涼しい日々はお勉強にうってつけ
ちゅうわけで、皆の者、またせたな!!
久々にマキ学長の真骨頂、
相方文化講義 いっちゃうよ~!
本日の研究テーマは
「ドラクエ10における相方文化は衰退しているのか?このままVer5時代へと時を渡れるのか?」
です。
わたくしマキ学長は2014年夏にアストルティアにおける相方文化の研究をスタートし、はや5年の歳月をその研究に捧げてまいりました。
ドラ10のサービス開始以来、相方文化はプレイ人口の増大やプラットフォームの増加、冒険日誌やどこでもチャットなどのコミュニケーションツールの拡大につれて変化してきました。
しかし今年2月、文化の発展拡大に大きな影を落とす出来事があったのをご存じでしょうか。
2019.2月 運営、相方募集日誌を発禁処分開始か
連ドラ「ゆうべはおたのしみでしたね」の放映開始などで、ネトゲ恋愛がまたひとつ市民権獲得への階段を昇ろうかというとき、それはとつぜん始まりました。
冒険者の広場に投稿されていたおびただしい数の「相方募集日誌」が、次々と姿を消していったのです。
わたしがこの現象をはじめて確認したのは、ことしの2月初旬。
あんなに広場にたくさんあった「独身のエル子ちゃん(中身一致)募集です!」「関東在住者の相方募集します、30代です!」などの募集投稿が一夜のうちに忽然と姿を消し、それ以降も、同様の日誌が投稿されるとすぐさま削除されるようになりました。
運営は公式なアナウンスを行っていないため、規制対象となった日誌の条件など詳しいことは分かっていません。
しかし、この日誌発禁活動が始まった時期と、国内でネットでの出会いを発端とした刑事事件が起こり、盛んに報道されるようになった時期が一致しているため、アストルティアからこういった事件が起こらないよう対処したのではないかとも考えられています。
※ 参考情報
THE SANKEI NEWS 2019.01.31
Yahoo! News(共同通信)2019.01.31
広場で相方募集をすると、公式の発禁処分をくらってしまうらしい…。
相方募集をしているプレイヤーにもこの情報が流れたからなのか、それとも書いたそばから募集日誌が削除されているからなのか。
2019年春以降、広場では相方募集日誌が激減しました。
実際のデータから見てみましょう。
1年前と現在とで、相方募集日誌の投稿数を確認しました。
■ フレ募集カテゴリの投稿総数
645件
■ うち、相方募集の日誌数
57件
■ 相方募集日誌率
8.8%
観測期間:2019年8月10日~24日
■ フレ募集カテゴリの投稿総数
566件
■ うち、相方募集日誌数
2件
■ 相方募集日誌率
0.35%
あな悲し。
1年前と比べて、相方募集日誌は絶滅寸前と言っていいほどその数を減らしているのがわかります。
わたしにとって、貴重な研究素材の逸失ほど嘆かわしいことはありません。
…やめて!
運営さんお願い…!
これ以上、相方募集を狩らないで…!
相方文化研究はわたしの大切なライフワーク。
この世から研究サンプルがなくなってしまったらアタシ、この先どうやって生きていけけばいいの…!
なあに心配ご無用、彼らは死んじゃいないさ…!
相方募集勢は極限掲示板へ集団疎開
そう、いくら運営が禁じようが、日誌を消そうが、相方募集は止まらない。
世間がどんなに嘲笑っても叩いても、出会いたい欲望はけっして消えない。
欲望に正直な、猛き相方募集勢はどこで活動を続けているのかというと…
おてう大総統が運営されている
ドラクエ10極限攻略データベース内の
フレンド・ルーム募集掲示板(リンクしてます)
ここがおれたちの新しい戦場だぜーーー!
さあみなさん、リンク先見てきましたか?
あああ
ああああああッ
そう、これよ…これこれ…
「独身者限定」とか「東京・神奈川住み募集」とか「仲良くなれたらリアでも会いたいな!」とか、そういうギラギラしたやつがほしかったのっ!
よかった、ホントによかった、
みんなここで生きてたんだねええっ…!
みんなが極限掲示板で以前と変わらず、否、以前にも増して欲望を剥き出しにして相方募集している姿を久しぶりに見られて…もう学長は…ウッ…、なんだか絶滅危惧動物の巣を捜し当てたような喜びをッ…、かみしめています。
みんな、これからも学長とレッツいっしょに、相方文化をまもりそだてていこーぜ!
いっぽうその頃、広場では
というわけでおてうさんの極限掲示板にギラギラ直結系の相方募集が集団疎開した昨今、それじゃあ広場の方はいったいどうなっとんのか、ということをレクチャーしたいと思います。
相方募集日誌を運営が排除した結果、広場のフレンド募集カテゴリにはとても大きな変化が訪れたとわたしは考えています。
それは単に厚顔無恥な相方募集を排除して広場の信頼性を高めただけではありませんでした。
それまで、「なんとなく他の投稿者の真似をして相方募集をしていた投稿者」が、相方ということばが禁じられたことによって、自分のやりたいことを、「相方」以外の言葉で表現しようと工夫するようになったのです。
結果、フレンド募集カテゴリには、以前に比べて、「どんなフレが欲しいのか」「フレと何をしたいのか」がもっと明確に、具体的に書かれた投稿が目に見えて増えました。
たとえば、最近多いのは相方に代わる「固定フレ募集」ですが、
● 固定相棒として常闇・聖守護者に毎日行きたい
● ボイスチャットを活用してトリニティの連携をやりたい
● 時にはログアウト中もチャットでドラクエの話がしたい
こんなふうに、「どういう場面で、自分とどういう関わりを持ってほしいのか」を明確に要求したフレ募集が多くなりました。
逆に、募集要件は「男女・種族・年齢問いません」が多くなりました。
つまりわたしは、フレンド募集掲示板としてすごく良い環境になったんじゃないだろうかと思うのです。
1年前、相方募集日誌が大きなブームを迎えていたころ、多くの日誌はこういう内容でした。
● なんとなくモチベーションが上がらないから相方が欲しい
● なんとなく寂しいから相方が欲しい
● 周りの人が相方がいるから、自分も欲しい
そう、この主体性の無さ。
この主体性の無さこそが、相方募集ブームの根源でした。
自分はいったいどんな遊び方をしたいのか、どんな人たちとどんなコンテンツをプレイしたいのか。
それを明確に自己分析することができないまま、「なんとなく、相方がいればドラクエが楽しくなるんじゃないだろうか」という曖昧な願望に支配されし、彼らはすなわち迷い人の群れでした。
しかし迷い人は「相方」という便利な魔法の言葉を禁じられたことによって、それ以外の言葉で、誰の真似でもない自分の言葉で、自分に合ったフレンドを探す必要に駆られました。
こうして現在の状態が形成されてゆきました。
…すなわち、
ガチで出会いを求める勢は非公式の極限掲示板に移住し、そこで猛威を振るう。
相方ってなんだか良くわかってなかったけどなんとなく募集していただけの迷い人は、公式の広場に残って、バトルを一緒に頑張れる相棒や、イン時間がかぶりやすい固定のフレンドを探す。
という、非常に良い棲み分け効果を生むことになったとわたしは考えます。
相方募集勢と言ってもいろいろな人がいるわけで、そのうちの多くは、わたしが「迷い人」と名付けたところの、「本当は別にネトゲ恋愛をしたいわけではないんだけど、普通よりちょっと特別な、信頼し信頼されることのできる関係が欲しかっただけ」なのではないかとわたしは思うのです。
今年2月、突如として活動を活発化させ、アストルティアをざわつかせた「運営・日誌検閲班」。
いろいろありましたが、その活動は予想以上に良い結果を生んだのではないかと思っています。