よぉ~く考えない、お金はすぐつかう


「よぉ~く考えよう、 お金はだいじだよ~」

これは遠い昔、偉大なる矢田亜希子先生が保険会社のCMで歌っていらした金銭崇拝の歌。

マキさんのアストルティア生活は、この歌の真逆をゆく。

よぉ~く考えない。
お金はすぐ使う。

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パーッとな!

たとえば「ゲルニック将軍持ちより行きませんか」っておさそいを受けたり、ルームで募集があったときに、「コイン持ってないので行けないです」と、わたしは言ったことがない。

持っていなければ何枚でも、それが時価いくらでも、わたしはバザーにすっとんでいってコインを買うので、手持ちのコインがないことが行かない理由にはならない、わたしの場合。

だけど、特にコインが30万Gとか40万Gとかに高騰しているようなタイミングでだれかを持ちよりにおさそいしたりすると、「コインないからごめんね(>_<)」って断られることはしょっちゅうある。

ちぇ~、けちだなあ、とかそういうことは思わない。
ただ、すごく興味がわく。
わたしと彼らの、このリアクション差はなんなのだろうか、と。
いいかえればそれは、ゴールドという仮想通貨に対して各々がもつ、価値の差異なのだ。

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「ゲルニック4枚持ちよりしませんか?」とたずねられたとき、極端な話コインが1万Gのときでも、50万Gのときでも、わたしの答えは変わらない。
でも、多くの場合、フレンドたちの答えはそのときのコインの値段が左右する。

ゴールドという貨幣に対する主観的な価値には、プレイヤー間でかなり差がある。
ある人にとっては、それはわざわざ複数のゲームアカウントを作って、数時間かけてキラキラ拾いをすることを厭わないくらい大切なものだし、またある人にとっては、うっかり全滅して所持金が半分になったけどまあ別にいいか、ぐらいのものだったりする(これはわたし)。

わたしがフレンドたちの行動を観察した範囲内での話ではあるけれど、たくさんのゴールドをもっている人ほど、ホントにめちゃくちゃおさいふのヒモが固い。
つまり、わたしよりもずっとずっと、彼らは
ゴールドという貨幣を高く評価している。

現実世界でも「お金持ちほどケチ」とよくいわれる。
「ケチ」と言うと、その人の性格や性質の問題に転嫁されてしまうので見過ごしそうになるけれど、たぶんこの事象の本質はそうじゃない。
「お金の価値を高く評価し、そしてその真の使いどころを心得ているからこそ、手札としての金銭を、数多く用意している」っていうことなんじゃないだろうか。

それまでなじみのなかったお金を一気に手に入れて成り上がった芸能人なんかが、一転して借金地獄に堕ちるのは、ちゃんとお金の価値と性質を見極め、ちゃんとケチになれなかった人の末路なのだ。

しかしいっぽうで、
「食べたいときが美味いとき!」
っていうのが、わたしのドラクエ10ライフにおける行動基準。

だから、じき現れる次の強敵にそなえてゴールドをとっておく、みたいなことが、わたしにはできないし、キラキラ拾いなんてもう地獄そのものだからぜったいにやりたくない。
お金もちになれる性質が、ほとんど絶望的に、わたしにはない。

こんな奔放なお金の使い方は、もちろん現実世界ではとうていムリだし、現実では、したくもない日課をしたり、ぜんぜん綺麗じゃないキラキラを拾わされたりしながら生活している。
だからこそ自分の欲望に素直な選択を、アストルティアではすすんで実践してみたい、という心理も、わたしの中にはきっと強く働いている。

キュルル

お金、地位、時間、土地、家、友達、信頼……。

この世にあるほとんどすべてのものを箱庭のなかに入れて、いつもより少し外側のほうからながめてみる。

世界に対して、自分に対して、そういう視線がもてるから、アストルティアがわたしはすきだ。
アストルティアにいて色々なことを考えるのが、わたしはすきだ。


がくちょ、海外出張中のため不定期アップですよ