BOA TARDE、生徒諸君!
いまのはポルトガ(ル)語で、コンニチハーだよ!
ドラクエⅢ世代の心のふるさと…
ポルトガ(ル)にしばらく出張していました、マキ学長です。
3都市行きましたが、最初にたどりついた首都リスボンは、予想より風が強くてさむかった…。
でもまけずに、学長はポルトガ研究にいそしんだのであります。
ホントは毎日の研究成果を、ブログに書いて現場からおおくりしたかったんですが、体力的にむりでした!
ちゅうことでな
マキ学長による、ポルトガ研究レポート
きょうのテーマはこれっ!
ドラクエ3にでてきた重要アイテム、
くろこしょう
についてお伝えするよ!
ポルトガ研究レポート
テーマ①
王様はなぜ、くろこしょうを欲しがったのか
ポルトガ王と言えば…。
勇者たちがお城に着くや、あいさつもそこそこに「くろこしょう取って来たら船やるから、お前ちょっと行ってこい」って命じたせっかちなお人です。
くろこしょう…
そして
船。
この二つは、ドラクエⅢのポルトガ国における重要なイベントの鍵でした。
そして、
リアルヨーロッパ史における大航海時代(15~17世紀)を象徴するものもまた、このくろこしょうと船だったのです。
偉大な航海士たちの巨像「発見のモニュメント」(リスボン市)
時は15世紀。
ポルトガル王のジョアン1世は国中から優秀な冒険家や天文学者を集めました。
くろこしょうを求めたポルトガルは世界に先駆けて、未知なる大海へ漕ぎだしたのです。
ポルトガル王ジョアン1世
(ポルト市サン・ベント駅にて学長撮影)
ポルトガ王とおなじく、このジョアン1世も、くろこしょうをはじめとする香辛料をほしがりました。
しかしほしがる理由は、単に食べたいから…ということだけではありませんでした。
その真の目的は、当時イスラム商人に独占されていた香辛料の入手ルートを独自に切りひらき、こしょう貿易で大儲けすること。
当時の地中海沿岸はイスラム勢力が強かったため、正面から立ち向かってはとても勝ち目がありませんでした。
だったら大西洋まわりでアジアをめざし、自力でこしょうを手に入れてやろうじゃねえか!と発想転換をはかったのが当時のポルトガルというわけです。
なんですけど、結局どうしてそんなに香辛料にこだわったのかというと…。
当時のヨーロッパで、おにくを食べることが習慣化されてきたからだ、と言われています。
なんだかんだ、リアルポルトガルの王様も、ハーブやスパイスをたっぷりかけて、おいしいおにく食べたかったんです。
いつの時代も、おいしいものを食べることは、人類の見果てぬ夢なのですね。
こうして100年余りにわたる、長い長いインド探索の旅が始まった…ちゅうわけです。
次回はポルトガ旅行記2「バハラタの街はどこにある?」をお送りしますね~
おたのすみに~
〈参考文献〉
詳説世界史(2016年山川出版社)
最新世界史図説初訂版(帝国書院)
〈参考資料〉
海洋博物館所蔵資料
国立古美術館所蔵資料
(ともにポルトガル・リスボン市)
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